北海道。食の魅力
札幌グランドホテルは、2019年12月、おかげ様で開業85周年を迎えます。今回は、開業以来、常に力を注いできたホテルの味づくり、北海道ならではの食の魅力づくりをご紹介いたします。
伝統の味。受け継がれる技と心
西洋文化が日本に定着しはじめた昭和初期、1934年(昭和9年)に北海道初の本格的洋式ホテルとして誕生した札幌グランドホテルは、街に新しい文化を伝える窓口でもありました。たとえば料理もそのひとつ。「西洋料理は、限られた人々のための格調高いもの」というイメージがあった時代に、手頃な料金で味わうことのできる西洋料理と日本人の嗜好に合わせてアレンジした洋食は、次第に馴染み深いものに変わっていきました。当時のメニューにあるのは、「鮭のステーキ40銭」、「アップルパイ20 銭」、「アイスクリーム20 銭」など、1 杯15 銭だった街の喫茶店のコーヒーと等しく、気軽に愉しめるレストランの賑わいが伝わります。独自の味を創り上げ、継承し続ける食の伝統。脈々と受け継がれる数多くの逸品をぜひご賞味ください。
開業85周年記念特別賞味会│2019年11/20(水)開催。
伝統の「味」の礎を築いた第6 代総料理長 南出 武志のもと、育ち、巣立ったシェフが集結。レストラン「モリエール」の中道 博氏も懐かしい厨房に。技と感性を尽くした特別メニューをお届けします。※おかげ様で満席となりました。
昭和、平成。そして、令和へ。
開業当時からご提供してきた料理、歴史のなかで生まれ、育まれた料理、将来の伝統として新たに創造される料理。開業85周年を迎えた今年は、各レストランでいつもお召し上がりいただける伝統の料理の他、期間限定の特別料理をご提供しております。たとえば、総料理長 小泉 哲也が再構築する伝統の逸品、ノーザンテラスダイナーの「トラディッショナルランチ」。11月のメインは、先代から受け継いだディアブルソースが主役の骨付き仔羊肉の料理。食欲の秋にふさわしく、五感を刺激する一皿に仕上げました。北海道の豊かな自然、その恵まれた食材を活かし、磨き続けるホテルの「味」。札幌グランドホテルは、その味わいと共に、北海道、札幌の食文化の発信地として、また、地域の人々の集まる場として、これからも変わらぬ場所として、あり続けます。